トウムプン(インドネシア)

インドネシアの伝統的な祭礼料理。
白いご飯を円すい状に盛り固めた上に、
ゆで卵、肉、豆、赤とうがらしなどを飾っ
た華やかなもの。彩りばかりではなく、味
もなかなかに多山形である。
 回教の信仰と探いかかわりをもつ料理で、
米の白、卵の黄、とうがらしの赤など、そ
の華やかな色はすべて精神的な意味をもっ
ているという。かつては、マホメットの生
誕節にトウムプンを寺院に供えるなどの風
習があった。
 現在ではそれらの宗教的な意味はいくぶ
ん薄れたが、改まった祝宴の料理であるこ
とに変わりはない。

 インドネシアには米を使った料理が多い。
トウムプンのほかにも、肉類を使った焼飯
ナシ・プレン、ターメリック入りの黄色い
ナシ・タニン、米をバナナの葉に包んで蒸
したちまきのようなロントンなどがある。