出雲そば(島根県)
江戸時代後期から伝わる出雲名物のそば。
小さな丸い朱塗りの琴割手に入れて食
べるので、「割子そば」ともいう。
出芸そばの特徴は、外皮、甘皮、枝芽な
どすべてひいて作った「ひきぐるみ」と呼
ばれるこしの強い、色の黒い田舎そばであ
る。見かけはあまりよくないが、そばの香
味は実は甘皮にあるので、風味は豊かであ
り、栄養価も高い。
つゆほ、だし汁を煮立て、牲じょうゆと
みりんで調理した辛‖。これを、三〜五段
慮ねの割子に入ったそばにかけ、のり、ね
ぎ、削り節、みょうが、しそ、わさび、紅
葉おろしなどの薬味で食べる。
出雲地方では、食べ終わった割子を重ね
て、腰の高さまで積めるようになれば大人
として一人前、といわれている。