牛肉のすき焼き(兵庫県)

優秀な和牛の育成地区をもつ神戸の代表
的料理。すき焼きといえば日本を代表する
料理として世界的にも有名。

 牛肉は、奈良時代からの放牧地、但馬で
育った但馬午を使用。その肉のうまさには
定評があり、とりわけ「さし」と呼ばれる
霜降り肉を用いたすき焼きは美味。
 鉄鍋を火にかけ、脂を引いて肉を入れる。
砂糖、しようゆを加えたのち、白ねぎ、豆
腐、しいたけなど季節の野菜を入れるが、
肉は煮込むのではなく、軽くあぶり焼きに
すると、味が落ちないのでおいしい。関東
地方ではだし汁を加えたりするが、神戸で
はだし汁は用いない。味つけも抑えめにし、
内本釆の味を生かす伝統が守られている。

 室町時代後期、博多や神戸の港町に出入
りしたポルトガルやスペインの人たちは、
鉄板の上に肉をのせて焼いて食べていた。
これを見た目本人が鉄板の代わりに鉄製の
鋤を使い、ソースの代わりにしょうゆを使
って肉を焼いたのが、すき焼きの始まり。